印刷インキでSDGsに貢献する「サステナブルブラックインク」の解説

  • 2022.07.20
  • 印刷インキでSDGsに貢献する「サステナブルブラックインク」の解説

 

 

私たちの身近にある印刷物。

どのくらいのインクが使用されているでしょうか。

印刷インキ連合会の統計によると、2019年度のインクの出荷量は、375,021tとなっています。

しかしながら、出荷したインクがすべて消費されるわけではなく、印刷会社の倉庫に長時間保存されているインクもあります。

その理由は、印刷物は通常使用されるプロセス4色(黄、紅、藍、墨)に加えて、無数の特色というインクで印刷をされます。印刷枚数はお客様からの発注量で決まるので、生産したインクが余ってしまうことがあります。万が一、次の発注がなくなれば、そのインクは使用されないままになってしまいます。

こうしたインクは「不動インク」と言われて、多くの印刷会社にて保管されています。

長期間の保存で使えなくなってしまったインクは、廃棄処理をされてしまいます。

こうした状況を改善するために、都インキでは、不動インクをリユースできる「サステナブルブラックインク」を開発しました。

今回の記事では、都インキが提案するリユースインク「サステナブルブラックインク」について紹介をします。

 

 

印刷のインクとは?

身の回りにあるもののほとんどには、印刷で彩が添えられています。

インクの種類は、

平版インク・・・本や雑誌、ポスターなど紙に印刷をするインク

グラビアインク・・・食品包装紙に印刷をするインク

金属インク・・・缶飲料などに印刷をするインク

U Vインク・・・クレジットカードなどプラスチックに印刷をするインク

スクリーンインク・・・車の内装や携帯電話など機械製品の印刷をするインク

などのように、用途によって多数のものが製造されています。

印刷インクの原材料は大別して着色材(顔料や染料)とワニス(ビヒクル)を主材とし、これに若干の添加剤(補助剤)を加えた3つの要素から成っています。

色は、カラー印刷を行うために、使用される黄・紅・藍・墨のプロセス4色と特色に分けられます。

印刷インキ連合会の統計によると、2019年度のインクの出荷量は、357,021tとなっています。

 

 

生産されたのに、使わないインクは?

カラー印刷で使用される4色インクは、コンスタントに使用されます。しかし、特色のインクは在庫になることがあります。中でも印刷の発注サイクルが長いものや発注がなくなってしまった場合は、「不動インク」として倉庫に保管されていることがあります。

家庭用のプリンターのインクは、開封後の消費期限が6ヶ月と言われます。長期間プリンターを使わない時に固まってしまった経験がある方もいるのではないでしょうか?

印刷インクの消費期限は長いですが、何年もの間、使わなかったインクは使えなくなってしまいます。

様々な色を混ぜ合わせれば何色になるのか?

ところで、様々な色を混ぜ合わせればどんな色になるのかをご存知でしょうか?

もしかしたら、子どもの頃に絵具を混ぜ合わせた経験がある人もいるかもしれません。

色の配合によっては、割合の強い色になることもありますが、多くの色を混ぜ合わせてできる色は、黒です。

 

 

都インキの着目

黒のインクは、最も多くの場面で使用されます。カラー印刷では必ず黒が使われますし、書籍や新聞など、文字を印刷する場合も黒インクが使われます。

都インキでは、この点に注目し、黒のインクを効率的に製造する方法を考えました。

そこで開発をしたのが、不動インクの回収し、再生産することで、リユースできる「サステナブルブラックインク」です。

印刷関連のマーケットが縮小する中、印刷会社様にとって環境にやさしい印刷物を消費者に提供することで差別化を図れるインクの開発を目指しました。現在、世界規模でSDGsへの取り組みが強化、加速していることもあり、当社の技術力で貢献できることはないかと考え、「サステナブルブラックインク」の開発に至りました。

 

 

 

サステナブルブラックインクは、通常のインクと同等の性能を持ち、地球環境への負担を軽減します。

 

 

 

サステナブルブラックインクが環境に貢献できる数値

通常、不動インクの処分方法は、産業廃棄物として焼却することになります。インクの焼却には大きなエネルギーが必要となり、空気中に大量のCo2を排出します。

こうした廃棄処分を回避することで、将来的には廃棄されるインクがゼロになる社会を目指しています。

現在の測定値では、インキ1tあたりのCo2排出量が2.17t削減できる見込みです。

サステナブルブラックインク®の特徴

・汎用性の高いブラックインク対応

・回収も行います

・ISO認定工場で生産

・繰り返しリサイクルをすることで、廃棄ゼロを目指します

これからは印刷物もサステナブルを考える時代です。不動インク・廃インクは、捨てれば産業廃棄物。一方でリサイクルすれば、持続可能社会に貢献する資源となります。

サステナブルブラックインクをご活用の企業様には、証明書を発行しています。CO2削減量は、インク1tあたり、約2.17tとなり、インクの提供会社様と使用会社様で各50%割合となります。

印刷物ごとの削減量は、インクの使用量に合わせて算定します。

御社の場合、どのくらいのCo2削減が可能なのか、計算をいたします。

 

お電話でのお問合せは、

都インキ株式会社

東京:TEL 03-6456-0525

大阪:TEL 06-6961-0101

 

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